音楽で、青春をもう一度。歌うことが大好きな女性デュオの挑戦
MIKIミュージックサロン主催、2人1組のデュオによるコンテストイベント「DUET-tomodachi-2018」ボーカルの部でグランプリを受賞した大森昌子さんと小森由香さんに音楽にかける今の思いをお聞きしました。
音楽で、青春をもう一度。歌うことが大好きな女性デュオの挑戦
何かに打ち込み、仲間と喜び合えた青春時代。大人になった今、もう一度、その情熱を取り戻してみませんか?
女性デュオ「オオモリコモリ」を組む大森昌子さんと小森由香さんは、互いを“戦友”と認め合う間柄。
今年2018年に開催されたMIKIミュージックサロン主催のコンテスト「DUET-tomodachi-」ボーカルの部では、3回目の出場にして念願のグランプリを受賞し涙を流したそうです。
そんなオオモリコモリのお二人に、音楽にかける今の思いをお聞きしました。
「歌うことが好き」。スキルアップを目指してボーカルコースへ
大森さん 映画『天使にラブ・ソングを』を観てから歌うことに興味を持ち始め、2004年にゴスペルコーラスのコースに入会しました。
それ以前に他の音楽教室に通っていたのですが、なかなかしっくり来なくて。
MIKIミュージックサロンのレッスンは楽しく、3年ほどゴスペルのコースを続けた後、より歌唱力を高めたくて今のボーカルコースに移りました。
小森さん 私は子どもの頃から歌うことが大好きで、幼少期にはオーディションを突破して妹とテレビ番組にも出演しました。
大人になってからも歌が好きなのは変わりませんでしたが、あるとき主人から「お前の歌は歌じゃない。しっかり勉強してこい」と発破をかけられまして(笑)。
それがきっかけで体験レッスンを受けてみたのですが、初めてお聴きした大上美由紀先生の歌声に感動しまして、すぐに入会を決めました。
デュオの魅力は1+1が2以上になること。ともに音楽を創り上げていく“戦友”に
―― お二人はどのようにしてデュオを結成されたのですか?
小森さん 大上先生からのご紹介です。3年ほど前に「オオモリコモリ」を結成しました。
大森さん 私たちの声質はとても似ていて、良いハーモニーが奏でられるのではないかと最初から手ごたえがありましたね。
小森さん デュオの魅力は、1+1が2以上にもなる可能性を秘めていること。大森さんとなら、素敵なハーモニーを奏でられると思いました。
―― 「DUET-tomodachi-」では、お二人とも弾き語りにチャレンジされたんですよね?
大森さん 私は楽器未経験で、実は過去にも弾き語りにチャレンジしたことがあるのですが、イヤになってしまったことがありまして。
新たに挑戦することになって不安でしたが、大上先生のレッスンを受けるたびに「がんばろう」と思えるので、続けることができています。
小森さんは私より上手に弾けるので、いつも頼りにしていますよ。
小森さん ピアノは小学生の頃に習っていたくらいなのですが、「大森さんにしっかりと歌ってもらえるように私もがんばって演奏しないと!」と身が引き締まります。
大森さんはプロのような意識で音楽に向き合っていますので、なんとか食らいついていこうと。
大森さん でも、今年の「DUET-tomodachi-」では、小森さんにリードしてもらったように感じています。ともに音楽を創り上げていく“戦友”のような感覚ですね。
「DUET-tomodachi-」初グランプリ。紆余曲折を経て奏でた感動のハーモニー
―― 3回目の出場で「DUET-tomodachi-」ボーカルの部で初グランプリ。どんなところが評価されたのですか?
小森さん 私たちの気持ちが観客の皆さんに伝わった結果だと思います。本番を迎えるにあたり、紆余曲折が相当ありましたから。
大森さん 今回、私はキーボードで弾き語りをすることになったのですが、そこにベースやドラム、パーカッションをアレンジした「シーケンス」を用いることになりました。
ただ、このシーケンスは事前に打ち込んだデジタル音ですので、実際の演奏のテンポを合わせるようにしないと違和感が生じてしまいます。
小森さん 常に演奏のテンポのことが頭から離れず、「本当にできるのか」「シーケンスを使うのはやめた方が良いのではないか」などと本番の1週間前まで二人で悩んでいました。
―― 最終的にどうされたのですか?
小森さん どうするのが正解なのか二人ともわからなくなってしまっていたのですが、そんなとき、大上先生からLINEが届いたんです。
「私は二人が考えたアレンジのままで良いと思います。私のために歌ってくれませんか?」と。
このメッセージのおかげで吹っ切れて、本番に挑むことができました。
大森さん 先生をはじめ、サポートしてくださっている方々に感謝の気持ちを伝えたい。
この一心で、オオモリコモリとして普段通りに歌と演奏を披露できたことが良かったのかもしれません。
なお、今回の演奏曲に『いのちの歌』を選んだのは、ハーモニーの美しさと詞のメッセージ性が決め手でした。
途中に手話も盛り込んだのですが、そのために詞の裏に隠された思いを深く理解したことも大きかったように思います。
―― 悩み苦労されたからこそ、グランプリの喜びは格別だったのではないですか?
小森さん 二人で泣いて喜びました。観客の方々も涙を流してくれていまして。
大森さん 詞を理解して心をこめて歌えば、聴く人の心に伝わるんだということに改めて気づかされました。
今まさに青春を謳歌中。音楽を始めるのに年齢は関係ない
―― 音楽を始めて、良かったことは何でしょうか?
小森さん それまでは旅行に出かけたり買い物をしたり“消費”することに喜びを感じていたのですが、日常的に音楽の楽しさに触れるようになってからはストレスを溜めこまないようになりました。おかげで家庭は円満です(笑)。
あと、音楽は練習が物を言うため、そこから得た準備の大切さは仕事にも生かされています。
大森さん ステージ上で新しい自分を発見できることでしょうか。
いつもと違う自分に出会えるのは、ステージに立つ醍醐味。そういう発表の場が多いのも、MIKIミュージックサロンの良いところです。
小森さん 「DUET-tomodachi-」の本選会場は、なんとビルボードライブ大阪ですしね。一流のミュージシャンと同じステージに立てる機会なんて、そうあるものではありません。
―― 今後の目標を教えてください。
小森さん 技術力や表現力をもっと磨いていきたいです。
オオモリコモリとしてはもちろん、最近始めたバンドに大森さんにも加わっていただいて、これからも一緒に活動していきたいですね。
大森さん 別のバンドでもキーボード+コーラスで参加しているのですが、やはり弾き語りのスキルを伸ばしていきたいです。
そして、小森さんとの活動の幅も広げられれば。
―― では最後に、音楽を始めようかと検討されている方々へメッセージをお願いいたします。
大森さん 音楽はやればやるだけ上達しますので、続けていれば誰でも必ず演奏できるようになります。
自分に自信が付きますし、それは音楽以外のことにも良い影響を与えるはずです。
小森さん 音楽を始めるのに年齢は関係ないと思っています。始めたいと思ったときが始め時です。
大森さん 始めてみることで、今まで自分では気づかなかった長所を先生に見つけてもらえることもあります。
少しでも挑戦したい気持ちがあるなら、ぜひ一歩を踏み出してほしいですね。スタッフさんや先生方の対応も素晴らしく、音楽への挑戦を後押ししてくれますよ。
―― 「こんなにも自分の感情を正直にぶつけられたのは、いつぶりだろう」。今年の「DUET-tomodachi-」を振り返っていただいた際、思わず涙ぐんだ大森さんと小森さん。オオモリコモリのお二人は、今まさに青春を謳歌しているのです。「青春は若者だけの特権ではない」ということを教えてもらった気がします。大森さん、小森さん、ありがとうございました。
Interviewer&Writer:権藤将輝