ジャズピアノ講師 橋本先生インタビュー

梅田、西梅田ブリーゼブリーゼ、三宮にてジャズピアノレッスン稼働中の橋本有津子(はしもと あつこ)先生のインタビューです。

「ジャズセッション」だから味わえる、チーム演奏ならではの喜びと達成感

橋本有津子先生インタビュー①

「ソロ演奏では味わうことができない喜びと達成感があります」

 ジャズセッションの魅力を熱弁するのは、MIKIミュージックサロンでジャズピアノコースを担当する橋本有津子(はしもとあつこ)先生です。

 橋本先生のクラスには、ジャズセッションの虜になったクラシックピアノ経験者が多数在籍しています。橋本先生をはじめ、多くの人々の音楽人生を変えたジャズセッションが秘める力に迫りました。

ジャズセッションが、世界とつなぐ“希望の糸”に

橋本有津子先生インタビュー②

―― 本日はよろしくお願いいたします。まず、橋本先生がジャズピアノを始めたきっかけを教えてください。

 4歳の頃から音楽教室でオルガンを習い始めたのですが、与えられる課題曲が『茶色の小瓶』などのジャズでした。ですので、自然とジャズに慣れ親しんでいきましたね。また、両親がジャズ好きだったということもあり、家でもよく聴いていました。

 

―― どのようにしてジャズピアニストになられたのですか?

 20歳のときに、とあるジャズスクールに通い始めたのが転機となりました。そこで「ジャズバーで演奏をしてみないか?」と声をかけてもらったんです。そのお店は『ドンショップ』(現在は閉店)という老舗のジャズバーで、2007年に閉店した『ブルーノート大阪』の向かいにありました。

 ドンショップには、ブルーノート大阪で演奏を終えたばかりの世界的ジャズ・ミュージシャンがたくさんやってきました。幸運なことに、私はピアノ演奏者として彼らとジャズセッションができたんです。すると、アメリカでのレコーディングにスカウトされまして。そこからジャズピアニストとしての人生が始まりました。

 

―― ジャズによって人生が激変したんですね。

ジャズセッションが“希望の糸”となり、私と世界をつないでくれました。

「ジャズの言葉」を覚え、バンドメンバーの感情に耳をすまして

橋本有津子先生インタビュー③

―― どんなところにジャズセッションの楽しさを感じられていますか?

 ジャズを通してメンバーと対話ができることですね。たとえ言語が違っても、また、初対面であっても、ジャズセッションをすれば互いに深く分かり合えるんです。

 それに、他の楽器とコードを分け合えるため、演奏できる音楽の幅が広がります。私は手が小さいため、クラシックピアノでは弾くことができない曲ばかりでした。けれど、ジャズセッションなら低い音域はベースが担当してくれたりしますので、すべてのメロディーを自分で弾く必要がなく、さまざまな曲を奏でられるようになりました。

 

―― 「ジャズを通して対話する」というのはとても難しそうに思います。

 もちろん、対話をするには「ジャズの言葉」を覚えなくてはなりません。ただ、それさえ覚えてしまえば、ソロ演奏では味わえない喜びや達成感にやみつきになるはずです。良い演奏ができたあとは、まるでサッカーでゴールを決めたときのようにみんなで抱き合って歓喜に沸くほどの一体感が醸成されています。

「今まで気づかなかった自分の良さに気づけた」「自分の力を超える演奏ができた」。こんな驚きの体験に出会えるのがジャズセッションの醍醐味です。

 

―― 「ジャズの言葉」はどのようにして覚えていくのでしょうか?

 ジャズのスタンダード曲を練習していくうちに自ずと覚えていきますよ。どの曲にもアドリブへ通じるヒントが含まれています。また、ジャズセッションを目指される生徒さんにはお決まりのイントロやエンディングがある曲の場合などはレッスンでしっかりとお伝えしていますので、ご安心下さい。

 

―― どんな生徒さんが橋本先生のジャズピアノコースに通われているのでしょうか?

 子どもの頃にクラシックピアノを習っていて、大人になってからジャズやジャズピアノに憧れを持ち始めた方が多いですね。

 

―― 指導の際に心がけていることはありますか?

 アドリブに対するアイデア不足から演奏のマンネリ化にぶつかる生徒さんが少なくありませんので、こちらから具体的に提案することで創作意欲を刺激するようにしています。創作することを楽しめるようになれば、ジャズピアノはどんどん上達していきますよ。

 

―― どうすれば、スムーズに上達していくことができるのでしょうか?

 ジャズセッションの肝は「対話」です。そのため、他の楽器の演奏をよく聴くことですね。ジャズは感情を表現する音楽で、ジャズセッションでは感情が折り重なってふくらんでいきます。シチュエーションによりピアノに求められる役割は異なりますが、バンドメンバーの感情に耳をすまし応えることができれば、演奏はより深みのあるものになっていくでしょう。

あとは、発表会などに積極的に参加すると良いですね。目標を持つと、練習へのモチベーションも上がりますから。MIKIミュージックサロンでは多数のイベントが開催されていますので、発表会でセッションする機会をご活用いただきたいですね。

ジャズセッションは、誰でも必ずできるようになる!

橋本有津子先生インタビュー④

―― ジャズピアノを始められた生徒さんたちの様子について教えてください。

 それぞれ演奏を楽しまれていますが、中には仕事を辞めてプロのジャズピアニストとして活動されている方々もいらっしゃいます。ピアノ演奏者は、伴奏者として誘われることが少なくありません。私より忙しくイベントにご出演されている方もいますよ(笑)

 

―― では最後に、ジャズピアノを始めようかと検討されている方々へメッセージをお願いいたします。

 私も一からジャズピアノを勉強してきた人間ですので、みなさんと同じです。一曲弾いていただけたら、自分の経験から何にお困りなのかわかりますので、より良く演奏するためのアドバイスができるかと思います。

 ジャズセッションは、誰でも必ずできるようになるものです。少しでも興味があれば、ぜひチャレンジしてください。

 

―― 「一生懸命に練習をがんばったら音楽の神様が魔法をかけてくれて、明日には演奏が上手になっているから」。そう生徒さんを明るく励ますという橋本先生。ジャズの本場・アメリカで演奏する傍ら、そこで知った指導方法を日々のレッスンに生かすなど、前向きにジャズと向き合っています。「ジャズセッションが自分の人生を変えてくれた」。その言葉から想像するに、現在のスタンスにはジャズへの恩返しが込められているように感じました。橋本先生、ありがとうございました。

【profile】

橋本有津子(はしもとあつこ)

4歳よりピアノ、オルガンを始める。20歳でジャズピアニストとしてデビュー。2002年8月SAN JOSE JAZZ FESTIVAL出演。6月、第40回なにわ芸術祭第11回中山正治ジャズ大賞、新進音楽家新人賞、大阪府知事賞、大阪市長賞を受賞。大阪ブルーノート出演。2005年CD「SONGS WE LOVE」発売。2006年8月「WEST COAST JAZZ PARTY」2007年7月シアトル「Port Townsend Jazz Festival」出演。9月モントレージャズフェステイバル出演。2008年2月ライオネルハンプトンジャズフェスティバル出演。3月CD「Time After Time」発売。4月CDアメリカのAZICA Recordsより「Introducing Atsuko Hashimoto」全米&ヨーロッパへ発売。9月オレゴン州Newport「JAZZ AT NEWPORT 2008 」出演。

2010年3月シアトル「Frank DeMiero Jazz Festival」に出演。8月San Jose「Jazz Organ Fellow Ship Concert」出演。2011年2月、アメリカのCapri RecordよりCD「Until The Sun COmes Up」全米&ヨーロッパへ発売。ライオネルハンプトンジャズフェスティバル出演。

 

Interviewer&Writer:権藤将輝

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